キック力を向上させるためにはパワーを向上させなければいけません。
パワー=筋力×スピード(脚を振る速さ)です。
キック力を向上させたいと考えた際に、どのようなトレーニングをされるでしょうか。
キック力の向上=筋トレというイメージが強いと思いますが、実はいくら筋トレをしても、あまりキック力は向上されません。
筋繊維のタイプに速筋と遅筋という2種類のタイプがあります。
これら2種類の筋繊維の割合は人それぞれ生まれたときから決まっていると言われています。
速筋の割合が多い速筋タイプの人と遅筋の割合が多い遅筋タイプの人に分かれます。
一瞬の爆発的な力を出す(強くボールを蹴る)際には、速筋が使われます。
つまり、キック力を上げるためには速筋を鍛えなければいけません。
しかし、速筋の量は人によって生まれつき決まっているため、限界があります。
そのため、キック力を向上させるためには、足のスウィングスピードを上げることがより重要になります。
では、スウィングスピードを上げるためのトレーニング方法とポイントについて書いていきます。
【キック力を向上させるためのトレーニング方法とポイントについて】
①プラスの負荷とマイナスの負荷を使ったトレーニング
②骨盤を自然な位置に置く(ファンクショナルトレーニング)
③リラックス
④ミート
①骨盤を自然な位置に置く(ファンクショナルトレーニング)
骨盤の位置によって、スイングスピードが大きく変わります。
より速くスムーズにスイングができる位置に骨盤を置けるように習慣化させていくトレーニングをファンクショナルトレーニング(神経系のトレーニング)と言います。
まず、より力が入る骨盤位置を確認します。
■確認の手順
①膝が90°ぐらいに曲がる高さの椅子や台に座る
②太もものところで徒手抵抗を加えながら、太ももを上げる
③骨盤の後傾状態から徐々に骨盤を前傾させていき、一番力が入る骨盤位置を確認する
④骨盤位置が確認できたら、その骨盤位置の状態で立つ
⑤上記の骨盤位置で、キック動作を行う
前傾と後傾の中間地点で、より骨盤が立つ位置が、最も力が入ります。
下記の真ん中の写真の位置です。
骨盤が一番立っている位置(一番脚に力が入る位置)が確認できたら、その位置の状態で立ちます。
その位置を意識しながら、実際のキック動作で確認します。
立った状態で行うと下記の写真のようになります。
上記のように、よりスムーズな動作が行える、自然な身体の状態を習慣化させていくトレーニングをファンクショナルトレーニング(神経系のトレーニンング)と言います。
パワー=筋力と思われがちですが、神経系にアプローチすることでもパワーは向上されます。
さらに、筋力を向上させるには時間がかかりますが、神経系を意識するとすぐに効果が実感できます。
②プラスの負荷とマイナスの負荷による素振り
ロシアのトレーニング理論で、プラスの負荷(重たい負荷)とマイナスの負荷(軽い負荷)の両方で、素振りを行うとパワー(スウィングスピード)が向上されるという理論があります。
サッカーでこの理論をあてはめて考えてみます。
スパイクを履いている状態が通常の負荷になります。
プラスの負荷は足に重りをつけた状態。(キック動作に必要な速筋を鍛える)
マイナスの負荷はスパイクを脱いだ、裸足の状態。(速いスイングスピードを脳にインプットさせる)
つまり、足に重りをつけた状態と裸足の状態の両方でキック動作を繰り返します。
■ポイント
・①の骨盤位置を意識して行う
・重たい負荷でキック動作を行う際は、スウィングスピードではなく、フォームを意識して流すように行う。
・軽い負荷でキック動作を行う際は、とにかく速くスウィングする
・重たい負荷と軽い負荷は同じ回数を行う
③リラックス
スウィングスピードを上げるためにもう一つ重要なことは、余計な力みを入れずに、リラックスした状態でボールを蹴るということです。
スウィングする足を途中で止めてみてください。
足に力が入ると思います。
つまり、足に力を入れるということは、スウィングにブレーキをかけることになります。
そのため、逆にキック力は弱くなります。
④ミートの問題
スウィングスピードが上がっても、足がボールに正しくあたらなければ強いボールは蹴れません。
つまり、スウィングスピードに加えてミート力が必要です。
ミート力を上げるためには、リフティングが効果的な練習です。
リフティングはボールを正しく足にミートさせなければ継続できません。
何度もリフティングを行うことで、正しいミートの感覚を脳がインプットしていきます。
正しいミートの感覚をインプットしていくことで、自然とボールを正しく蹴ることができるようになります。
さらに、リフティングにもポイントがあります。
リフティングを行う際に骨盤を後傾させて行う人がほとんどです。
後傾させた状態でリフティングを行うと、ボールを蹴る際も後傾する習慣がついてしまいます。
そのため、リフティングを行う際も骨盤を立たせて行うことがポイントです。
【最終的には実際にボールを蹴るということが重要】
上記のトレーニングを行ったうえで、最終的には実際にボールを蹴ることが重要です。
いくら上記のトレーニングを行っても、実際にボールを蹴らなければ上達はしません。
以上のことが、キック力を向上させるための内容です。
ぜひ一度試してみてください。
コメントをお書きください
りんや (火曜日, 02 12月 2014 18:51)
ありがとうございます!!
是非、やってみます
石田 (水曜日, 03 12月 2014 07:48)
りんや様
お読みいただきありがとうございます。
ぜひ頑張ってください!
ハメス・ロドリゲス (月曜日, 09 3月 2015 16:35)
ありがとうございます。
やってみます。あざーすっ。
石田俊介 (月曜日, 09 3月 2015 16:37)
こちらこそありがとうございます!
頑張ってください!
ハメス・ロドリゲス (月曜日, 09 3月 2015 16:58)
石田ちゃん
NNN (日曜日, 13 9月 2015 15:57)
教えて・
タケ君 (月曜日, 05 10月 2015 20:58)
ありがとう
レオナルド・ダビンチ (金曜日, 11 12月 2015 11:48)
センキュー
試してみます!!
北海道 (火曜日, 27 9月 2016 22:56)
あの、キック力をつけるために、ボールをひたすら蹴るっていうのはどうでしょうか?
石田俊介 (水曜日, 28 9月 2016 02:56)
北海道さん
良いと思います。
最終的にはボールを蹴らないとキック力は上がりません。