サッカーの試合では、様々な細かい動きが存在します。
細かい動きを素早くできるかどうかで勝敗が分かれます。
より素早い動きを行うためには、敏捷性と俊敏性が必要です。
敏捷性を向上させるためのアジリティトレーニングと俊敏性を維持するラダートレーニングについて書いていきます。
【敏捷性を高めるアジリティトレーニングについて】
敏捷性=スピード+正確性
■スピードについて
スピードは筋繊維のタイプによって決まります。
筋繊維のタイプは速筋と遅筋に分かれます。
速筋とは、瞬間的に大きな力をだせる筋肉のことです。
遅筋とは、長時間動かし続けることができる筋肉のことです。
スピードは、速筋の割合によって決まります。
つまり、速筋のトレーニングを行うことでスピードは向上されます。
しかし、筋繊維の割合は生まれつき決まっていると言われています。
そのため、速筋の割合を増やすことは限度があるということになります。
とはいえ、速筋をトレーニングすることは敏捷性を向上させるためには重要です。
速筋のトレーニング方法については下記をご参照ください。
■正確性について
正確性とは、スムーズに動くための動き方です。
アジリティトレーニングの目的は、この正確性を身につけることです。
有名なアジリティトレーニングに反復横飛びがあります。
反復横飛びとは、三本の平行線を横の動きで、中央から右→中央→左→中央→右という順に反復して、またいでいくトレーニングです。
反復横とびは、右から中央、左から中央に切り返すところが重要です。
切り返す際の約束事を決めて行うのが、アジリティトレーニングです。
約束事でポイントとなるのが、フラット着地と重心移動です。
■フラット着地
フラット着地とは、拇指球 小指球 踵の三点で着地をすることです。
負荷がかかる割合は、拇指球:小指球:踵=17%:13%:20%です。
上記の割合で着地するためには、ちょうど脛骨の真下で、踵と土踏まずの間あたりの重心位置を意識して着地をすることがポイントです。
下記の図の赤丸の位置が重心位置です。
反復横飛びの切り返しの際に、この赤丸の位置で着地をさせることが重要です。
■重心移動
重心移動とは、切り返す際に足で切り返すのではなく、体の重心を運ぶことです。
反復横飛びで、切り返す際に、着地をするときには体を中央のほうに傾かせるということを意識して行います。
このように、フラット着地や重心移動といった約束事を決めて行うのが、アジリティトレーニングです。
【ラダートレーニングについて】
俊敏性とは、筋の収縮速度によって決まります。
俊敏性のトレーニンングにラダートレーニングがあります。
ラダートレーニングとは、はしごのような枠内で、できるだけ速くステップを繰り返すトレーニングです。
ラダートレーニングの目的は、筋の収縮速度を維持することです。
筋の収縮速度はトレーニングしなければ衰えていきます。
衰えないように、維持するためにラダートレーニングを行います。
運動会で、リレーに参加したお父さんが転んでしまうということがよくあります。
それは、普段運動していないことにより筋の収縮速度が衰えてしまい、頭の中での足を動かす速度と筋の収縮速度に誤差がでることで足がもつれて転んでしまうという現象です。
つまり、自分の頭の中でのスピードに対応できるように、筋の収縮スピードを維持していかなければいけません。
そのために、ラダートレーニンングは重要なトレーニングです。
上記のように、サッカーの試合で様々な動作を素早く行うためには、敏捷性と俊敏性の両方が大切です。
どちらか一方ではなく、両方トレーニングしていくことが必要です。
ぜひ一度試してみてくだい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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